標準入力ファイルtbase1_x.filesファイルの説明です。このファイルは,計算のパラメータは含んでいません。計算を行う前に1度だけ機械的に作成すれば十分です。

オリジナルのtbase1_x.filesは以下の内容でした。
001: ../tbase1_1.in
002: tbase1_x.out
003: tbase1_xi
004: tbase1_xo
005: tbase1_x
006: ../../../Psps_for_test/01h.pspgth
007:
これを,本家チュートリアル1 〜其之壱〜では以下のように変更しました。
001: tbase1_1.in
002: tbase1_1.out
003: tbase1_1i
004: tbase1_1o
005: tbase1_1
006: 01h.pspgth
007:

1行目は,メイン入力ファイル名(*.in)を指定します。*.inファイルには,各種パラメータ(原子群と計算条件の情報)が含まれています。
2行目は,メイン出力ファイル名を指定します。入力されたパラメータや計算の途中経過,結果が出力されるアスキーファイルです。
3行目は,計算時に利用される入力用ルート名です。計算時に利用される入力ファイルとは,波動関数や密度,ポテンシャルです。これまでのジョブではまだ登場していません。
4行目は,様々な計算結果の出力用ルート名です。例えば,電荷密度の結果は *_DENというファイルに出力されていて,本家チュートリアル1 〜其之弐〜ではこれを加工して可視化しました。電荷密度以外に,波動関数の結果が *_WFK,固有値の結果が *_EIGに出力されます。これらの '*' 部分を4行目で指定します。
5行目は,一時的に利用されるファイル名です。どんな名前でも構いません。
6行目は,擬ポテンシャルのファイル名です。少なくとも当面は既存のものを利用するので,そのファイル名を指定します。水素分子の計算では,系に含まれる原子は水素1種類でした。従って,擬ポテンシャルも1つでした。複数種類の原子が含まれる場合,擬ポテンシャルファイルもその数だけ必要です。

また,元のtbase1_x.filesにあった「../」は,親ディレクトリを意味します。カレントディレクトリの1つ上の階層のディレクトリ(フォルダー)です。相対位置を指定する際に用います。例えば,C:¥Program Files¥abinit-7.4.3¥share¥abinit-test¥tutorial¥Input¥tbase1_x.filesとC:¥Program Files¥abinit-7.4.3¥share¥abinit-test¥Psps_for_tests¥01h.pspgthの相対位置を想像してみて下さい。Windowsでは「/」と「¥」は同じ意味です。

結局のところ,以下の具合で斜体部分をジョブに応じて変更し,赤文字部分を毎回付加すれば問題ありません。
001: XXX.in
002: XXX.out
003: XXXi
004: XXXo
005: XXX
006: 01h.pspgthなど(必要な数だけ)
007:

また,今後,本ブログでは下記の呼び分けをします。
001: メイン入力ファイル名(*.in)
002: メイン出力ファイル名(*.out)
003: 入力用ルート名
004: 出力用ルート名
005: テンポラリファイル名
006: 擬ポテンシャルファイル1
007: 擬ポテンシャルファイル2
008: ...

以上で,標準入力ファイル"files"の内容説明が完了です。